国際女性デー特別展示「東京大学UNiTe×国際女性デー」を実施しました!

ボイス
+4

東京大学UNiTeは、国連により毎年3月8日に制定された国際女性デーにあわせて、「東京大学UNiTe×国際女性デー」と題した特別展示を企画しました。国際女性デーに先立つ2025年1月15日(水)から2月5日(水)の3週間は東京大学駒場図書館において、そして当日である3月8日(土)には青山学院大学17号館4階において実施しました。

展示当日の様子やその内容について、ご紹介します。

東京大学駒場図書館での展示の様子

正面で観覧者を迎えるのは、国連事務総長のメッセージや、2025年のテーマをはじめとする、国際女性デーの概要説明です。その両脇を飾るのは、国際女性デーのシンボルでもある黄色いミモザの花です。

 

2024年の国際女性デーにグテーレス国連事務総長が寄せたメッセージの日本語訳は、VoYJ事務局メンバーでもある萩野が担当しました。

本展示ではメッセージの一部のみのご紹介でしたが、こちらではその全文の日本語訳をご紹介します。

国際女性デーに際し、世界中の女性を称え、平等な権利を得るために彼女たちが成し遂げてきたすべてに拍手を送ります。女性たちは大きな進歩を実現しました。障壁を崩し、ステレオタイプを打ち破り、より公正で公平な世界を実現するための変革を、率先して担ってきました。それでもまだ、並々ならぬ障害に直面しています。何十億人もの女性たちが周辺化され、権利の侵害や差別に直面し、女性に対する、人間性を蹂躙する暴力は粘り強く遍在しています。この世界はいまだに、数千年にわたる男性中心の力関係の反映のなかにあります。進歩も盤石ではなく、女性の権利に向けられた激しい反感にさらされています。このままのペースでは、法的な平等の実現までにおよそ300年がかかってしまうでしょう。もっと動きを速めねばなりません。 国際女性デーに際し、私たちは権利のために尽力する女性たちを支持し、進歩の加速に取り組みます。今年のテーマ「女性への投資を」は、家父長制に終止符を打つために、資金面の検討が欠かせないことを意識させてくれます。私たちは、第一線に立つ女性団体を支援するべきです。女性に対する暴力を根絶し、経済、IT技術、平和構築や気候変動の問題への女性たちの参入やリーダーシップを促進するプログラムに、投資するべきです。このすべては、各国が女性たちに投資する目的の資金を得ることができるよう、持続可能な開発のための財源を開放することにかかっています。ビジネス、金融、中央銀行や財務当局でリーダーの役割を果たす女性の数も、増やす必要があります。そうすることで、政策やプログラムへの投資を女性たちの必要に応じて行うことが可能になるでしょう。 女性の権利は、公正で平和で豊かな社会を実現するために欠かせない一歩です。その恩恵はすべての人に及びます。力を合わせ、いますぐ行動することで、実現につなげましょう。

 

本展示のハイライトの一つは、国連人口基金(UNFPA)駐日事務所にご提供いただいた、Dignity Kits(尊厳キット)の実物展示です。「産後女性用衛生キット」、「新生児キット」、「出産キット」の3つをお借りし、その内容物やサイズが分かるようにレイアウトしました。

Dignity Kits(尊厳キット)って?:Dignity Kitsは、避難を余儀なくされた女性や女の子が適切な衛生状態を保つために役立つものであり、UNFPA(国連人口基金)の人道支援活動において重要な役割を果たしています。 UNFPAはBasic Dignity Kitsの備蓄を維持しています。この基本キットには、10種類の主要な必需品が含まれており、48時間以内に配送できるよう常に在庫があります。また、尊厳キットは39種類の異なるアイテムでカスタマイズすることも可能です。

 

また本展示へのご協力に際し、成田詠子 UNFPA駐日事務所長より、国際女性デーに寄せたメッセージをいただきました。

男女平等参画は人権です。平等が実現すれば、人の幸福が確保され、人々はお互いに平和で暮らすことができます。国連事務総長は以前、今の世界情勢が続けば男女平等が達成されるまでには300年かかるだろうと発言しましたが、それでは遅すぎます。私は、特に若者達に、男女平等の世界を夢見るだけではなく、そんな社会を達成するために何か行動してほしいと思います。大きな事は出来なくても、自分なりに出来る事は多くあります。自分や周りの人と一緒に世界平和のために行動してほしいと思っています。

加えて本展示では、国際女性デーを政治や経済だけではなく、文化や芸術を含むあらゆる切り口から考えるきっかけにしてほしい、という想いから、「女性」や「ジェンダー」に関するおすすめの文学作品や映画作品、そしてVoYJ掲載のボイス記事をご紹介しました。

 

ここでは、展示でもご覧いただいたおすすめのボイス記事3つを改めてご紹介します。画像をクリックしていただくことで、該当するボイス記事を閲覧することができます。

 

展示をよりインタラクティブなものにするため、ご覧いただいた方には、日々の生活の中で感じる「ジェンダーに関するモヤモヤ」を、ミモザの花に見立てたカードに記入し、ボックスに投函していただきました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

東京大学駒場図書館での3週間の展示を終えた後、国際女性デー当日である3月8日(土)には、青山学院大学17号館4階の一部スペースをお借りし、同内容の展示を実施させていただきました。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました!

青山学院大学17号館での展示の様子

 

今年の国際女性デーは、どのように過ごされましたか?

VoYJでは「国際女性デーボイスリレー」を実施しました。

ボイス記事も引き続き募集しておりますので、ぜひ皆さんのボイスをお寄せください★

 


「国際女性デーボイスリレー」企画ページはこちら

+4