こんにちは、VoYJ編集部です!
視覚だけでなく、聴覚を含めて、記事を楽しんでもらいたいという思いのもと、今回は編集部の音楽好きの2人に、大好きなロックについて、「ロックの名盤10」をテーマに対談してもらいました。
それぞれのアルバムのジャケットにはアルバムのリンク(Apple Music)が貼ってある他、最後には各アルバムから2曲を厳選したオリジナルプレイリストをつけていますので、ぜひ聞いてみてください!
飯山さんから1枚目お願いします
飯山、植田1枚目
いや、ロックの歴史とかThe Beatlesのすごさを語り始めてしまうと、とても長くなってしまうので、、、とりあえず『Rubber Soul』の何が好きかということを話しますね。これはThe Beatlesの中期の作品なんですが、歌詞は前期のラブソング!ハッピー!みたいな感じから、より内向きの視点に変わっていったり、精神世界のことを扱うようになってきて、音楽自体も、まさに「ワールド・ミュージック」というか、シタール(インドの民族楽器)みたいな外国の楽器も取り入れて曲が作られていて、The Beatlesが影響を与えた音楽の幅広さが表れている作品だって思うからとても好き!!
『ノルウェーの森=Norwegian Wood』という曲があるんですが、昔読んだ村上春樹の『ノルウェイの森』っていう小説に歌詞の話とかが出てきていて、そこで興味を持ちました。ちなみに僕は1曲目の『Drive My Car』って曲が1番好きです。
植田2枚目
1曲目の『Acquiesce』が、ボーカルのLiam GallagherとギターのNoel Gallagherの掛け合いなんですよね。交互に歌うんです、その構成がよくて。2曲目の『Underneath The Sky』とかも、こびている感じ、かっこよくしよう!と狙いすぎている感じは全くしないんですけど、Liam Gallagherの自然なかっこよさとか、優しさとかが、感じられて。そういうところが1番はっきり出ている曲が多いのがこのアルバムだって気がしますね。
飯山2枚目
この波に耐えられたアメリカのバンドはなかなかいなかったんだけど、そんな中変わらず活躍し続けたバンドの1つがThe Beach Boysでした。もともと「サーフ・ロック」というジャンルで西海岸を中心に活躍していたんだけど、メンバーのBrian Wilsonが、さっき紹介したThe Beatlesの『Rubber Soul』聞いて衝撃を受けて、対抗心を燃やしながらスタジオにこもりきりで作ったのがこの作品なんです。
今までのカリフォルニア・サウンド的な綺麗なコーラスなどを残しながらも、いろんな楽器を取り入れたり、複雑なコードやアレンジが加わっていて、聞けば聞くほど味わい深くなる曲がたくさん入ってる!イギリスの影響を受けながらも、アメリカで育った音楽の感じがとても好きなんです。1曲目の『Wouldn’t It Be Nice』とかは初めてでもすごい聞きやすいと思うし、『God Only Knows』は2019に公開した『トイ・ストーリー4』のトレーラーにも使われていたりして、今でも愛されている大名曲です。
植田3枚目
『Someday』って曲とか、ドラムが一定のリズムだったり、ギターも同じようなコードが続くような、シンプルな構成ですし、歌も「何言っているかよく分からないなぁ」っていう歌い方だったりするんですけど笑。でも、なんか知らないけど、元気付けられるんですよね、シンプルゆえの潔さがあるというか。そう考えるとアルバムの『Is This It』っていう名前も「こんな感じでいいの?」みたいな作り手側の皮肉というか、ふざけている感じも出てて、そこも好きなんです。
飯山3枚目
これはさっき紹介した『Pet Sounds』の影響を受けて作られたとプロデューサーも言っているし、このイギリスとアメリカの切磋琢磨感もすごい好き。そして、世界初のコンセプト・アルバムであると言われているのも、何よりもこの作品の凄さだと思う。The Beatles本人たちは否定はしてるんだけどね。コンセプト・アルバムというのは一定のテーマに沿って全体が構成されているようなアルバムのことを言っていて、アルバムで聴かせる、アルバム1枚という単位に価値を置いているというイメージかな。
このアルバムでいうと、架空のブラス・バンドがショーをしているというコンセプトで作られていて、テーマ曲の『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』という曲が最初と最後に演奏されていたり、最初の2曲がメドレーになっている、みたいな作りになっているんだよね。本当に、これ以降の音楽に与えた影響が大きすぎる作品だなって思います。
植田4枚目
この後に出た『Kid A』っていうアルバムがRadioheadの一番のターニング・ポイントだって言われているんですけど、この時はまだ完全に行ききっていないというか、今までとこれからのRadioheadがうまく混ざっている感じのところがすごい好きです。今までのロックと電子音楽的な新しい音楽が組み合わさっているのがとてもカッコいいです。
後、なんかカタルシスというか、なんて言えばいいか分からない感動を与えてくれるんですよね。曲を頭から聞いていって、6曲目の『Karma Police』の最初の音を聞いた瞬間に「わー!」ってなります。笑
飯山4枚目
ポイントとしては、このバナナとかのポップアートでも有名なAndy Warholというアーティストがプロデュースしたというところだと思う。音楽、絵、映画というような住み分けではなくて、あらゆるアートを手がけるマルチ・アーティストのAndy Warholがロック・バンドをプロデュースしたっていうところが聞き応えポイントですね。当時は社会の潮流とは合わなかったりして全然評価されなかったらしいんだけど、後々すごく評価されて、さっきも話題に上がったオルタナティブ・ロックとか、パンクとかに大きな影響を与えたってところも、かっこいいポイントですね。
1曲目の『Sunday Morning』は当時の流行のサイケとかとは離れていますがとても綺麗で聞きやすい曲ですし、一方で『Black Angel’s Death Song』とかは本当に尖っているなあって感じがして好き。
Part1では4アルバムずつを紹介しました。それぞれから2曲ずつ選んだプレイリストはこちらです。ぜひ聞いてみて下さい!
Part2もお楽しみに!!