日本から飛行機で約15時間ほど、人類発祥の地と言われるアフリカを訪れた時の思い出を記事にしようと思います。
少し時間は遡りますが、私がアフリカに関心を抱くようになったのは高校生の頃です。栗山さやかさん*という方のブログをきっかけに、アフリカの農村部の貧困問題に興味を持ちました。わずかな収穫量しか得られず、天災にも影響を受けやすい。子どもたちは学校に行かずに農作業を手伝う……。そうしたステレオタイプのアフリカの貧困が何十年もの間変わっていなかったことへの衝撃を、今でも覚えています。
しかし、どれだけアフリカの地に思いを馳せてみたところで、日本で不自由ない生活を送っている私には、どこか現実感のない話に思えてしまっていました。卒業後の進路を決める前に、どうしても自分の目でアフリカの実情を見たいと思ったのが、この旅のきっかけでした。
ケニアに到着した時に感じたのは、「なんて遠いんだ!」ということでした(笑)
この見知らぬ地で私が仮に死にそうになったとしても、日本の両親も友達も、現地の人も誰も助けてくれないんじゃないかという心細さで、最初のうちは「来るんじゃなかった……」と心の中で後悔していました。
結局は人生でかつてないほどの刺激的な経験をし、2週間ほどでしたが、旅中の思い出は語り始めたらきりがないくらい沢山あるので、今回は特に印象的だった出来事を2つだけ。
〇ケニアの農村
私にとっては今回の旅のメインでもあった、農村の訪問です。実際にお話を聞くと、ほぼ自給自足の生活、十分な教育を受けられていない沢山の子どもたち、光の見えない貧困の連鎖を前に、私の思考は完全に止まってしまいました。果てしなく続くケニアの美しい大地を見ながら、「この地に果てしなく続いている貧困を解決することなど、私の短い一生ではどうにもならないのではないか」と、絶望的な気分になりました。しかし、そんな私の身勝手な考えとは関係なく、外部からは絶望的に見える状況でも、実際に現地で生きている人たちは、生きる希望に満ちていました。子どもたちは将来の夢を語り、両親は子どもたちのために懸命に働く。これほどまで生きることに前向きな姿勢は、逆に日本が学ばなければならないことのようにも思いました。これは、スラムを訪れた時にも感じたことでした。
帰りの飛行機の中で、様々な思いが交錯する中、自分の中では1つの結論が出たような気がしました。
平凡な私の能力では、一生をかけてもアフリカのすべての農村を貧困からぬけ出させることなんてできないのは分かっている……。それでも、「何かほんの少しでも、苦境の中で懸命に生きている人々の助けが出来たらな」と、強く思い直しました。
〇ケニアの動物たち(おまけ)
旅の中で、マサイマラ国立保護区のサファリツアーに参加しました。ぽつりぽつりと生える背の低い木々、地平線のかなたまで広がる大地、迫力ある野生の生き物たち。これは動物好きでなくても必ず感動する光景です!!
↑私の推しはゾウです!
*栗山さやかさん:渋谷109のショップ店員からバックパッカーを経て、2009年にモザンビークで子どもたちの教育支援を行う「アシャンテママ」を設立した女性。
ブログ:http://purako.jugem.jp/
VoYJ広報部員。