時を超えて、国を超えて

あなたの知らない世界
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最近本屋で買った本はどんな本でしたか?

−小説、漫画、雑誌、旅行本、参考書、図鑑。

本屋で取り扱われている本には、様々な種類があります。
エッセイ・自己啓発本が好きという人もいれば、お仕事・研究に関する専門書ばかり読んでいるという人もいると思います。

では、小学校に上がる前の幼い頃、どんな本を読んでいましたか?

−と聞かれたら、絵本を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

大人になるにつれて、絵本を手に取る機会は減ったと思いますが、絵本には「ぐりとぐら」や「はらぺこあおむし」など古くから、そして世界的に愛されている作品が数多くあります。

では問題です。こちらの写真の絵本はどこの国で生まれたでしょうか。

 

正解は…

絵本大国、チェコ??でした。

 

これらのポストカードの絵は、ヨゼフ・ラダ(左)とその娘アレナ(右)が描いたものです。ヨゼフ・ラダは『きつねものがたり』という世界傑作童話も手がけたほど有名なチェコ人作家です。

中学生時代をチェコで過ごした私は「ヨゼフ・ラダ」について担任の先生から聞き、彼の故郷であるフルシチェ村へ、実際に足を運んでみました。

首都プラハから電車で30分という近さ…!

にもかかわらず、びっくりするほどのどかな村です。村の緑豊かな風景や可愛らしい建物は絵本にも度々登場します。

こちらのエコバックの写真からもわかるように、人物・動物がたくさん描かれるもラダの作品の特徴です。実際、フルシチェ村に住む人々は昔から仲が良く、動物と共に生活し、寒い冬は村全体で協力して乗り越えていたそうです。

 

ラダの故郷、バックグラウンドを知ると、改めて絵本から時の流れや、あたたかさを感じます。また、言葉がわからないからこそ、絵に施された細かな工夫に気づくことができました。

 

(私はチェコ語がわからず、後から日本語に訳されたものを読んだり、知人に内容を教えてもらったりしました)

 

海外の作品を楽しむ上で、ふつうなら、言語が理解できるに越したことはないのかもしれないけれど、私にとっては関係ありません。

 

私が考えるヨゼフ・ラダの最大の魅力は

「自身の心の内側の豊かさを、絵本を通して時代・国境を越えて伝え続けていること」です。

 

ラダの魅力を実感し、私は勇気をもらいました。

 

「私も、様々な形で、自分の思いを伝えたい。

 

そして、自分が共感し、心を寄せた他者の思いを伝えられる人になりたい。」

 

これが今の私の願いであり、目標です。

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