10月24日は国連の日。
1945年の今日、国連憲章に基づき、国連が発足したことが由来だそうです。
今日で74歳になった国連。皆さんは国連についてどのようなイメージを持っていますか?
政治、経済、保健、教育……。国連の活動分野は多岐に渡っています。
今回は私、ライターの横山(以下、横)が、国連の活動に「文化」という切り口から取り組む学生団体「東京大学UNiTe」代表の岸野(以下、岸)さんにインタビューした様子をご紹介したいと思います。
東京大学UNiTeとは
横:まず、東京大学UNiTeとはどんな団体か教えてください。
岸:東京大学UNiTeは、国連(UN)と東大(UT)を結びつけ (unite)、より多くの人に国連の活動に興味を持ってもらいたいという思いから誕生しました。2016年10月に東京大学の「国連と文化」という授業の履修生が立ち上げ、今年で4年目を迎えます。
「誰一人取り残さない」世界を目指す『持続可能な開発目標(SDGs)』をはじめ、様々な国連のプライオリティーに対して、文化・芸術を用いた活動を展開しています。
横:では、「文化」を用いた活動とは具体的にどのようなものでしょうか?
岸:東京大学UNiTeは様々な国際機関や企業と協働して企画を行わせていただいてきました。活動の一部を写真とともにご紹介します。
私たちの活動の大きな柱の一つは、EMPOWER Project(https://empowerproject.jp/)です。このプロジェクトは、SDGsのゴール10に基づき、協力が必要な人が自分の状況を開示して協力を求めるマークとは逆転の発想で、誰かの力になりたい人が協力したい気持ちを表す「協力者カミングアウト」を推進しています。「マゼンタ・スター」というマゼンタピンク色の星が目印の、このマークを広めています。この活動は、世界に広がりを見せており、国連ニューヨーク本部に招待され講演を行ったり、様々な自治体や企業とも活動をしています。
アート
- Salone in六本木
- EMPOWERテヅクリFactory
食
- ピエール・エルメ・パリとのコラボレーション
スポーツ
- 大学サッカー連盟とのコラボレーション
- パラスポーツ運動会
動物
- アイサーチジャパンとのコラボレーション
ジャンルを超えたコラボレーション
- EMPOWER KANAZAWA
EMPOWERの活動は東京を飛び出し、金沢大学、金沢星稜大学、北陸大学の学生たちによって金沢でも展開しています。
正門前ライトアップ×ユニセフ募金
他にも、
- 日本ユニセフ協会学校事業部の高円様をお迎えした講演会の開催
- ユニセフ本部の幹部が来日した際にユースとのディスカッションイベントの開催
- ボイス・オブ・ユース JAPANの運営
- マズーン・ユニセフ親善大使とのディスカッションへの参加
という形でユニセフと関わらせていただいております。
東京大学UNiTeは、ご縁に恵まれて、他にも国連事務局、国連開発計画、国連人口基金、国連女性機関、国連世界食糧計画、国連大学等、たくさんの国際機関とご一緒させていただいております。紙面の都合上、VoYJとパートナーシップを組んでいるユニセフにフォーカスしてご紹介させていただきました。
なぜ国連と「文化」?
横:多岐にわたる「文化」を通した活動をご紹介してくださり、ありがとうございます。最後に、代表の岸野さんにとって国連の活動に「文化」を通して活動する意義を教えてください。
岸:私たちは文化・芸術を通して、多くの人の心にメッセージを届けることができると考えています。国際的な問題の解決といえば、会議を行って意見を調整したり、援助物資を届けたりなどといった側面と共に、文化・芸術の力についてもより強化されると良いと思います。
芸術作品を前にすると、それらは人間がいれば自然と生まれてくる創造的な営みで、創っている人の想いそのものだなと感じます。絵画、音楽、踊りなど様々な形がありますが、直接書かれた言葉はなくても、触れたらなにかを感じる。表現された世界やその背景に想いを馳せる……。文化や芸術は、そんな人の心に直接訴えかけるパワーを秘めているのではないかと思います。
ニューヨークの国連本部を訪れた際、国連の前に設えられている捻られた銃の像や、建物の中に飾られた多くの絵画を目にしましたが、それらも平和のメッセージを伝える役目を果たしているのではないでしょうか。
横:本当に文化って奥深いですね。
岸野さんありがとうございました!
VoYJメンバー。神奈川県出身。VoYJやUNICEFに関わる情報を発信していきます!