【この日なんの日:4月編】世界平和とスポーツの持つ力の可能性

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この日なんの日
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皆さんは4月6日が何の日かご存じですか。毎年4月6日は「開発と平和のためのスポーツの国際デー」となっています。国際デーというのは、特定の問題に対して全世界の団体や個人に呼びかけるため国際機関が定めた記念日であり、現在159の国際デーがあります。開発と平和のためのスポーツの国際デーは、第一回ギリシャオリンピックの開催日である1896年4月6日にちなみ、2013年に定められました。今回は、「開発と平和のためのスポーツの国際デー」を通して、スポーツの持つ力と平和に関して考えていければなと思います。

 

スポーツには力がある。一度は感じたことがある人も多いのではないでしょうか。世界平和・世界の人道的課題解決・国際協力などを目的とする国連においても、スポーツの持つ力はとても注目されています。なぜなら、スポーツには平和と開発を促し、寛容と相互理解を育む側面があるからです。例えば、国際連合広報センター(United Nations Information Center)は、

 

「スポーツは、

  1. 他人に対する尊敬の意と、人々の間の対話を促進します
  2. 子どもと若者が生きるために必要な、術や能力をもたらします
  3. 障害の有無にかかわらず、全ての人々の社会への参画を促します
  4. 男女の平等を促進し、女性のエンパワーメントに貢献します
  5. 身体の健康のみならず、心の健康を向上させます

 

と述べています。同じくオリンピックが開催されるのも、スポーツが世界平和の実現のために大きな役割を果たすことができるからです。確かに、オリンピックには世界各国から選手が参加しますが、争いが起こっている国同士の選手でも、フィールドの上では純粋にスポーツとしてお互いに競い合っています。互いに相手を尊重しつつも、今までの努力の成果を最大限発揮して頑張っている選手たちの姿を観ると、国の問題を超えて応援してしまいますよね。それも、お互いの理解と世界平和に大きく貢献していることだと思います。

 

国連本部に掲げられたオリンピック旗と国連旗 https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/27461/

今私たちは2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会(東京オリンピック)を間近に控えていますが、このオリンピックの歴史についてはご存じでしょうか。

古代オリンピックは神々をあがめるための競技祭として紀元前9世紀頃(約2800年前)に始まり、宗教的問題から廃止されてしまう393年第293回大会まで、約1200年もの間続きました。そこから約1500年の時を超え、スポーツの持つ力とオリンピックの重要性を理解していたフランスのピエール・ド・クーベルタン男爵1)は、1896年に近代オリンピックを復活させました。そこに彼は、世界最大のスポーツの祭典オリンピックを通して、「スポーツを通して心身を向上させ、さらには文化・国籍など様々な差異を超え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって理解し合うことで、平和でよりよい世界の実現に貢献する」、というオリンピックの精神(オリンピズム)を掲げていました。このオリンピズムは今も受け継がれています。オリンピックはスポーツの祭典としてだけでなく、スポーツを通じた国際開発と平和のためのイベントでもあるのです。

2001年にノーベル平和賞を受賞したコフィナー・アナン国連事務総長2)も、スポーツとオリンピックに関して、「寛容、平等、公平、そして何よりも平和といったオリンピックの理念は、国連の思念でもあります。オリンピックと国連は、ともに勝利チームとなることができます。しかし、この競技に勝つことは容易ではありません。戦争、不寛容、欠乏が世界にはびこり続けています。私たちは反撃しなければなりません。選手たちが世界記録を求めて努力するように、私たちも世界平和を求めて努力しなければなりません。」と述べています。国連にはスポーツを専門に扱う組織はほとんどないのですが、にも関わらず国連がスポーツの持つ力に大きな期待を寄せていることからも、スポーツの重要性を感じられると思います。

 

そして最も顕著なスポーツの力が、「オリンピック停戦」でしょう。聖なる停戦とも呼ばれるオリンピック停戦は、紀元前8世紀に制定されました。当時としては史上最長となる停戦協定でした。停戦はオリンピック開催の7日前に開始され、オリンピック閉会の7日後に終了し、停戦期間中はすべての戦いが停止されました。停戦は、オリンピックに出場する選手やその他の大会参加者、または観客が古代オリンピアに安全に到着し、安全に帰路につくことができることを約束しました。過去12世紀の間、オリンピック大会の拠り所としてその役割を果たし、大部分は忠実に順守されてきたのです。国の繁栄と領地の拡大のために、常に争いによって国を治めてきた時代において、このオリンピック停戦がいかに強い決まりであったかがうかがえます。

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2019年4月からスポーツ国際開発学を学ぶ修士1年生。体育・スポーツを学ぶ珍しい学生ではあるが、実際のところはスポーツ以外の活動ばかりで知識があまりないという状態。。。しかし学部生時代に得た様々な知識と経験を活かし、それをスポーツと絡め、将来活かしていこうと奮闘中。