第4回VoYJ全国ユースおうち会議を行いました!【第1弾】

イベント
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こんにちは、VoYJ事務局の金澤です!

9月23日(木・祝)、第4回おうち会議を開催し、今回も多くの意欲ある方々に参加していただいたおかげで、充実した会議となりました。

今回のテーマは、東京オリンピック・パラリンピックの開催にちなみ、「スポーツ×〇〇」。

UNICEF特別講座:「スポーツ×UNICEF」をテーマに、UNICEF教育専門官・アトランタオリンピック競泳 日本代表であり、UNICEF教育専門官(休職中)、東京2020組織委員会ジェンダー平等推進チームアドバイザーの井本直歩子さんと、UNICEF東京事務所の原口さんにお話しいただきました。

全国のユースと「スポーツ」を語ろう!:グループに分かれ、「スポーツ×教育、難民、ジェンダー」をテーマとして参加者のみなさんで語り合いました。

特別講座でのレクチャーは非常に新鮮で刺激的な内容でしたので、詳細にご紹介いたします。
今回のおうち会議は、3つの記事に分けて発信していきます。
第一弾は原口さんの特別講座前半のレクチャーです!

原口さん

スポーツが子どもたちにもたらす効果

世界196の国と地域で締約されている子どもの権利条約では国や性別、障がいにかかわらず全ての子どもたちの遊ぶ権利を認めています。

©UNICEF

スポーツをすることは脳の発達や健康に良いと言われ、コミュニケーション力・チームワークの向上効果が期待されます。
また、ルールを守ったり、相手を尊重したりすることの重要性を学ぶことができます。

UNICEFは子どもたちにとって良い環境・社会を築くため、開発支援の手段としてスポーツを取り入れています。
学校でスポーツに取り組むことで、放課後の子どもたちを暴力や搾取から守り、さらには就学率の向上や、障がいや人種を超えた地域コミュニティの連携を促し、治安などの社会課題の解決に寄与すると考えられています。
暴力や犯罪の多い地域でのスポーツ教育は、犯罪に巻き込まれる確率を確実に減らし、子どもにとって安全な場を作ることができます。さらに、暴力に頼らない平和的な問題解決方法を学ぶ機会にもなります。

©UNICEF

 例えば教育分野では、開発途上国では重要視されることが少ない体育の時間を導入支援も行っています。スポーツを通じて自信や自己肯定感を伸ばすことで、就学率や成績の向上に繋がる例も報告されています。

スポーツを用いたUNICEFのプロジェクト

UNICEFは2016年、レバノン教育省やドイツ、アメリカ、フランスとともに「サッカーと社会的結束プロジェクト」を実施しました。レバノンには、人口の約1/4に当たる約170万人のシリア難民、パレスチナ難民が暮らしています。このプロジェクトでは、子どもたちにサッカーボールの提供を行い、3,600人のレバノン人の子どもたちや難民の子どもたちが、チームワークや他の人を尊重することの大切さを学びました。

©UNICEF

UNICEFとFIFAは1999年からパートナーシップを結び、2006年のドイツサッカーW杯では「子どもと平和のために団結しよう」というキャンペーンを開催し、すべての子どもたちが紛争や暴力のない世界に生きる権利を守るための呼びかけを行いました。また、紛争の影響を受けた国々のために、FIFAからUNICEFにスポーツ用具キット1,200組が寄付されました。

©UNICEF

民族や人種を超え一緒にスポーツをすることで、別のグループに対して持っている能力に対するステレオタイプや偏見、差別的感情を払拭することができます。子どもたちがスポーツを通して自分の能力に気づくことで、自信を持ったり、社会を変える行動を起こす勇気を得たりすることもあります。

©UNICEF

また、スポーツは紛争による子どもたちの精神的な不安やストレスを軽減する効果もあります。紛争の前の平常時の感覚や希望を取り戻す効果が期待され、苦痛やトラウマを受け入れ、乗り越えていくための助けになると言われています。

日本国内におけるUNICEFのスポーツを活かした支援の取り組み

 子どもの権利条約では全ての子どもの遊びと休息の権利を認めています。UNICEFと日本ユニセフ協会は、国内外の専門家の協力を得ながら、2018年「子どもの権利とスポーツの原則」を発表しました。これはスポーツにおける子どもの権利を保護・推進するためのもので、学校や家庭、スポーツ団体、教育者など、スポーツに関わるすべての人に期待する10の原則を示したものです。これはアシックスや日本野球連盟など、多くの企業や団体が賛同しています。UNICEFは、スポーツが真に子どもたちの成長と豊かな人生の支えとなる社会を作る取り組みをしています。

 

スポーツには社会課題が子ども達に与えるマイナスの影響を軽減し、健やかな成長を助ける力がある。

“RECONSTRUCTING THE VALUES OF SPORTS”


 

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