【VoY全国駅伝:静岡編】「文学部って何するの?」

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「文学部って何するの?」

久しぶりに会った地元の友だちに何回もされた質問です。

その度にうまく答えられず、少し落ち込みました。

私の学科は比較文化なんですが、それもまた説明しづらくて。

どんな授業を受けているかは説明できます。

英語の新聞を読む、朝鮮韓国語、日本語文法、国際法の基礎、印刷メディアの歴史…。

今更ながら、こういう勉強をして果たして何になるんだろう、と考え込んでしまいました。

偶然かもしれませんが、私の高校までの友だちは将来なりたい職業が明確で、そのために進学した人が多いです。

先生、看護師、理学療法士、警察官、保育士などになるためにまっしぐらな人たち。

目標に向かって一生懸命でかっこいいです。

私はやりたいことがあって文学部に進学したわけではありません。

だから今更悩んだのかな。

でも、文学部が第一志望でした。

どうして文学部に進学したのか説明しておきます。

高校時代、「クラス全員がまずは国公立もしくは難関私立の推薦入試を受ける!とにかく大学合格!!」というようなコースにいました。

なので、私も当たり前に推薦入試の準備をし、落ちたら一般入試なので勉強もし、なんやかんや大学生になるものだと思って過ごしていました。

将来の夢も、どうしても行きたい進学先もありませんでした。

それでも推薦受験する大学は合格したら入学決定なので慎重に選びました。

いろいろ探して比べて、いちばん自分の条件に合う大学を。

私が選んだ大学の受験方法は小論文だけで、面接と志望理由書はありませんでした。

推薦の準備にあまり時間を割きたくなかった私にとって、とても良い受験方法でした。

そういうわけで私は文学部比較文化学科に進学しました。

進路選択には各々ストーリーがあって、大学生活への期待、受験方法への価値観も人それぞれです。

私は心身ともに楽な方だったと思っています。

推薦で入学すると、入学時点で一般の人たちとの学力差が大きく、簡単に落ちこぼれていきそうだと心配する人もいるかと思います。

私もかつてそんなような心配をしていましたが、2年間大学生をやってみて、大学生活は受験方法が何だったかよりも個人の性質によると感じています。

結局続くのは生活なので。

話を「文学部」に戻します。

私は「文学部比較文化学科って何?」という質問に取り憑かれ、今更大学のホームページを見たり、「文学部 とは」などと検索してみたり…。

しかし、気持ちの良い、腑に落ちる答えは見つかりませんでした。

ふと「学部名に囚われすぎている気がする…!」と思いました。

簡単には見つからない答えを見つけようとして二進も三進も行かなくなり、考えるのは中止。

少々やけくそになって、とにかくやりたいと思ったことをいろいろやってみました。

中途半端に参加していた留学生チューター活動を積極的にやったり、日本語教育能力の検定を取ったり、韓国語の作文コンクールに応募してみたり、それをやる意味なんて考えずに興味が湧くこと、好きなことにひたすら時間を割いたり…。

そうして時間を割いてみたら、なんだか楽しくなってきました。

さらに、新しくやってみたいこと、難しそうだけど挑戦したいことができました。

ようやく自分のことが分かってきました。

すごく遠回りをした感じがするけど、胸のつかえがとれた気がしました。

先生になりたい友だちも、看護師になりたい友だちも、やりたいことのために、なりたい自分になるために時間を割いています。

結局今私にできるのは、やりたいことに一生懸命時間を割くことでした。

やってみると自ずと次が見えてきたし、自分の変化も楽しめました。

今は、興味関心と正直に向き合って行きたいと思っています。

ようやく出た答えがこんなことか〜という感じもするけど。

せっかくそれが難なくできる環境にいるわけだし。

いざ卒業後の進路となると、またすごく悩むことになると思いますが、その時はその時で思い切り悩んでみます。

 

最後に、大阪大学の金水敏先生が卒業式で読まれた式辞を紹介します。

文学部についての内容です。

http://skinsui.cocolog-nifty.com/skinsuis_blog/2017/03/post-ccef.html

私はこの式辞を読んで、すぐにスッキリしたことはありませんでした。

でも、「文学部の学問は日持ちがする、一生分、あるいはそれより遙かに長い時間効き目が続く、賞味期限が続くということは保証いたします。」という言葉に安心しました。

今やっていることは人生でずっと役に立つんだと希望が持てました。

「文学部って何するの?」に対する分かりやすい答えにはならないけど、私が「文学部」について悩んだ話でした。

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寅年。静岡出身。生まれてこの方富士山の近くに住んでいるけど登ったことはない。