ことばの跡

ボイス
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この度、ボイス・オブ・ユース JAPANの2代目代表になりました、萩野聡子と申します。

…こんなふうに書き出してはみたものの、なんだか偉そう(笑)。私も読者のユースのみなさんと何ら変わりのない、授業やアルバイトで毎日バタバタしている大学2年生です。

そんな私が代表をしているWebプラットフォームですから、どうぞみなさんも肩の力を抜いて、同世代の飾らない想いを読んだり、みなさん自身が考えたことを書いたりしていってくださいね。

 

VoYJ事務局に入ってから今までの1年と半年くらい、私は編集部と広報部で、ユースのみなさんから寄せられたボイスに触れてきました。

たくさん読んでいると、同じ日本語でもライターさんによってずいぶん文章の書き方が違うなぁと、当たり前のことながらつくづく感じます。きっとまったく同じトピックで書いたボイスがあっても、空気感というか、雰囲気というか、何かがライターさんによって決定的に違ってくるんだろうな、と思います。新着ボイスを読んで、「もしかして以前も書いてくださったことのある、あのライターさんのボイス?…やっぱり!」と気づくことも。きっと私のこの文章にも、私なりの文章の癖が出ていると思います。

 

LINEでもメールでも、VoYJのボイスでも、書き手の個性が出ている文章に触れるというのはおもしろいものです。この人は「こと」じゃなくて「事」と書くんだなとか、体言止めをたくさん使っているんだなとか。きっとその人が今まで読んできた本や、その文章を書くに至った動機や思考回路やプロセスが、文章には滲み出るのだと思います。

これって、まるで一人ひとり違う手書き文字の筆跡みたいだと思いませんか。

 

コロナウイルスが流行りはじめた春に高校を卒業し、大学に入学した私は、大学で知り合った友達が書く文字の筆跡をほとんど知りません。でも、LINEでつながって話をするなかで知った、友達の書く文章の特徴はわかります。書き出しの言葉、改行のしかた、句読点の使い方、文章の長さ、語尾に付きがちな文字。文章そのもの以外にも、どんな絵文字をどんなときに使うとか、絵文字ではなく顔文字をメインに使うとか。

分析しているわけではないけれど、知らずしらずのうちにわかるようになってきて。その人らしい文章を読むと、心が温かくなります。

 

ずいぶん話があちらこちらに飛んでしまいましたが、私はいろいろな人の文章を読むのが好きです。その文章を書くのにかけた時間に思いを馳せ、文章からその人が今まで見てきたこと、聞いてきたことを想像することが好きです。そんな体験を私自身ももっとしていきたいですし、みなさんにもしていただけたらいいな、と思っています。

持っている想いを表現するのに、変に気を張って「ちゃんとした」文章を書こうとする必要はありません。なぜなら、いつも使っているあなたの言葉こそが、あなたの想いを一番正確に表現できるから。

 

これからも、VoYJをどうぞよろしくお願いします。


 

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